母からの電話で、
「去年は2月23日にフキノトウを見たよ。
今年はでてる?」と聞かれました。

そういえば今年はまだフキノトウを探していない。
そう思って散歩のときに注意深く観察するも、
発見したのぎゅっとつぼみを閉じた
小さな小さなフキノトウ一つだけでした。

昨年は暖冬だったので
今の時期でもフキノトウをたくさん見ましたが、
今年はまだもう少し辛抱が必要なようです。


 

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菓子工房を再開する4月に向けて、
準備の毎日を送っています。
今年はいよいよ本格営業ということで、
去年にまして挑戦の日々になりそうです。

今日はふと菓子工房を始める前のことを
思いだしていました。

三年半前に化学物質過敏症を発症し、
一時期は外出も日常生活もままならない状態でした。

そこから少しずつ落ち着いた生活ができるようになり、
徐々に回復しているのを
感じ始めたのが去年の今の時期でした。

その時はまだ漠然と、何か始めたいけど、
今の状態じゃ難しいなと思っていました。


お菓子工房を始めるということは
前々からなんとなくは思っていて、
でも菓子製造の経験がないこと、
工房のあてもないこと、体調のこと
色々な理由で本気で考えられませんでした。

けれど去年の三月後半から立て続けに色々な出来事があり、
これまで応援してきてくれた人に感謝を返すためにも、
今が行動するときなのだと思い始めました。

この時は、食事について過敏症について取材を受けたこともあり、
少しずつ今まで学んだ栄養学や解剖生理学、
アレルギーや自己免疫性疾患や過敏症に対する知識と
今までの自分の体の反応が結びついて、
体系的に理解できつつあることも感じました。

そして、それがちゃんと実を結んで
良くなっていっている自信も感じ始めていました。


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これまでの経験で学んだことを詰め込んで作った、
やさしい味わいのお菓子を作ろう。

できるだけ新鮮で、純粋な自然素材の
美味しさや心地よさをそのままにしたお菓子。

きっとそれは普通に日々を暮らす人たちにも、
過敏症やアレルギーで困っている人にも、
心地よくて美味しいものだろう。

そういう美味しさはきっと人を幸せにするし、
自分の感覚や気持ち、周りの人や環境を大切にしたくなる。
そういう人が増えれば
みんながもっと幸せに生活できるのではないかと思いました。

もちろん私の感覚やチョイスが
万人にとって心地のいいものとはかぎらないのですが。

『自然と暮らしに寄り添う、やさしいお菓子』

最初からその理想通りにすることはできなくても、
一つずつ積み上げていけば
きっと理想に近づくことはできる。

素材のすばらしさ、
美味しさを伝えるお菓子を作ることを目指しながら
様々な人と関わり、経験し、勉強して
一つ一つ前進していくのが
私の今できることだな。と思いました。


この「腑に落ちる」感じを
ずっと待っていたように思います。

「もう療養は終わって、頑張るときだよ。」
という体と心からのメッセージがあって、
周りのの流れもそうなっていて、
自分の内側も頭もすっかり納得できている。
今、始めよう。と思いました。

そのあと南会津のうつくしまロハスセンターの
安心な環境の中で工房をお借りすることができて
いよいよ、今の自分にどこまでできるか
挑戦する環境が整いました。
それが去年の5月のことです。

子供でもお年寄りでもアレルギーの人でも
みんなで食べられる
自然と人の両方に寄り添う、やさしいお菓子。

自分の理想をするお菓子をどうやって作るか、
そういう理想を追求したと同時に、

今までお世話になった方への感謝を届けること、
困っている人、頑張る人を応援すること、
自分らしく生きること。

みんな叶えながら工房を運営していくためには、
どうするのが一番いいのかとずっと考えていました。

実際にお菓子工房を始めると、
色々な人のつながりのなかで経営されていくんだと、
改めて実感しました。

幸いなことに私の周りには素晴らしい生産者の方も、
料理人やパン屋さんお菓子やさんも、
色々な仕事をされている素敵な大人たちがたくさんいて、

そういった方々にうわべだけではない、
その人のお仕事や生き方を通して
学ばせていただく機会が多くありました。

お客さんからも様々な感想をいただき、
色々なお話をする中で
少しずつお菓子に対する私の考え方も変化していきました。

嬉しいこともたくさんあったし、
色々な意見の中で、自分の方向性を見失いそうになったこともありました。

そういう時は、自分の一番大切なものを
ちゃんと大切にできていない気がしてしまって、
もっと自分の「軸」をしっかりしないと
来年は100%がだせないなという危機感がありました。

そのため、この冬は色々なことを勉強して、人と話をして、
普段工房をしているときはできないような挑戦をして、
ちゃんと自分の気持ちを菓子工房に100%向けられるように
色々な学びをしよう!と思っていました。

そうやってこれからのことちゃんと考える時期だと。

普段は一人で工房で作っているお菓子を、
みんなの前で作ったり、複数人でイベントをやったり。
遠くの町までいって色々なコミュニティを体験したり。


人の中に行くと、自分というものがはっきり見えてきて、
足りないこと、好きなこと、安心すること
色々な自分の一面を見ることができます。

楽しいことが好きなこと、
誰かを思って何かを作ってあげることが大好きなこと、
常に成長したい、向上したいと思っていること

色々な土地のそれぞれの風土、
人の多様性を大切に思っていること
何時間でもずーっとハルディンをどうしていきたいか、
これから先にやりたいことを考えられること。

体の状態が安定してきたので、
今まで以上に人の気持ちと、
自分の心にフォーカスして
考えを深められた時間でもありました。


今年の冬は過敏症になってから初めてぐらい
色々なところに自由に行けて、
人とちゃんと交流ができたので、
そういうつながりをもてたことが
一番うれしいことでもありました。

仕入れ先の農家さんや業者さん、
いつも応援してくれて
時には色々な助言もくださるお客さん達、
友人・家族、先輩方や仲間たち。

工房をしていないときだからこそ、
ゆっくりした気持ちで
人と関わる時間を持つことができて、
さまざまな気づきがありました。

好きなことを幸せに長く続けていくことは、
そういう人のつながりを温かく、
より深いものにしていくことだと思います。

そういう繋がりを作っていくということが、
本当は一番大切なことなのかもしれません。


この冬得た様々な学びを大切に

ひとのつながりの中でいい循環を作っていけるのか、
社会にいい影響を与えられることができるのか。
お客さん一人一人の幸せに結び付いているのか。

そういうことを一つ一つ大切に考えていきながら
今年の菓子工房も運営していこうと思います。